■海外の反応■戦術分析コラム。チアゴ・アルカンタラはマンUの中盤の問題を解決するのか?

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「think football」より


ロイ・キーンがマンUを去ってから、マンUのセントラルミッドフィルダーは十分ではない感じがある。ファンと専門家もマンUのMFのオプションを長く批判してきた。そこがマンUの最も弱いポジションとなっている。しかし、キャリックは今シーズン、中盤での鋭いパスとタックルで称賛を受けた。だが、キャリックはクレバリーより能力のあるパートナーを必要としているのではないか?特にユナイテッドのレジェンドであるポール・スコールズが引退することを考慮すれば。

クラブはチアゴ・アルカンタラとセスク・ファブレガスと結びついてる。2人ともバルセロナの選手だ。2人とも創造性がありボール扱いに長けている。セスクはバルセロナに移籍してからは、より攻撃的になっている。であっても、セスクは中盤のキャリックの隣で楽にプレーできるだろう。しかし、セスクとチアゴは本当にユナイテッドが必要としている選手なのだろうか?



戦術分析

チアゴは明らかにとても才能のある選手だ。バルセロナでは3ボランチの中の1人として多く起用されていた。チアゴはボールを扱うのが上手く、創造的な選手。今シーズンの最終節マラガ戦は4-1でバルセロナが勝利した。この試合のチアゴのプレーエリアを見ると、チアゴは中央に入るのが好きなタイプだとわかる。

プレーエリアを%で示しています。

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上のグラフはチアゴがピッチの前の方のエリアに入りたがることを示している。創造的で推進力のあるMFだ。この試合でチアゴが1回もタックルをせず、また1回のクリアしかしなかったことは注目に値することである。チアゴのディフェンス貢献は2回のインターセプトだけだった(ちなみにこの試合、チアゴは後半10分から出場です)。なので、チアゴはディフェンスに軸を置くMFというよりも、より前方でプレーしたがるMFであると理解するのは公平なことである。



チアゴはユナイテッドにフィットするのか?

ユナイテッドのセンターMFは10番の選手と2人のウィンガーの後ろに位置する2人のディフェンシブなMFである。チアゴは間違いなく前に行ってプレーするのが制限されるであろう2ボランチよりも、自由に前に行ける3ボランチがおそらく最も適しているだろう。今シーズン、チアゴは1試合あたり2つのディフェンスの貢献を記録した(1試合あたりのタックル数とインターセプトした数を合わせた数のようです)。それはチアゴがその役割は最も適しているのではないことを大きく示している。一方で、キャリックは1試合平均で約4つ記録している。

しかし、クレバリーは1試合平均約2つだけである。クレバリーはMFでキャリックの横でいつもプレーしていた。チアゴは今シーズン、92%のパス成功率を記録し、素晴らしいボール技術を見せた。それは深い位置からボールを供給し、プレーをしっかりつなげていたことを示す。来シーズン32歳でスタートするキャリックも近いパス成功率を示している(キャリックは88.1%)。なので、22歳のチアゴが移籍してくれば、プレッシャーもかかるが長期に渡ってキャリックの後継者となることを証明する可能性がある。しかし、チアゴの加入が改善にはならない。ユナイテッドは中盤をより支配するために、キャリックの横で動き回れてボール奪取が出来るMFを欠いている。



機動力の欠如

キャリックはイングランド代表とマンチェスター・ユナイテッドで地位を固めている。キャリックのパスは今シーズン優れていた。キャリックよりパス本数で多かったのはヤヤ・トゥーレとアルテタの2人だけである。あなたがキャリックを好きでも嫌いであっても、ユナイテッドの心臓を打っていたのがキャリックであるとわかる。キャリックは思っていたよりも闘争的である。下の表で見ることが出来る。

競り合いの勝率

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キャリックは1試合あたり2.3回のタックルを試みて、70%勝っている。これはボール奪取をするのではなく、ボールを扱う選手としては高い数字である。キャリックの1試合4つのディフェンスの貢献(タックル数とインターセプト数を合わせた数のようです。)はユナイテッドのMFでトップだ(ちなみにユナイテッドのトップはラフェエルで5.2)。一方で、キャリックのプレーを見ている人は長らく気づいているが、機動力の欠如がキャリックにもユナイテッドにも障害となっている。常に守備に追われるなら、キャリックは試合にインパクトを残すのに苦戦する。チェルシーとの最近3試合(チェルシー2勝1分)で、キャリックはオスカル、アザール、マタらに対処するのに苦戦していた。キャリックが守備に追われたことが試合結果に大きな影響を及ぼした。



結論


チアゴはユナイテッドの中盤のオプションに間違いなくプラスとなりうる素晴らしい若いMFである。一方で、チアゴはキャリックの隣でプレーするというよりもキャリックの後継者となる選手であろう。キャリックは横に動き回れる選手が必要。それはキャリックが試合に効果的なリズムを生み出すことにつながる。キャリックとチアゴが一緒にボランチでプレーすれば、同じ様なことをするかもしれない。それは別として、チアゴが来れば、10番の位置で使われる可能性もある。その位置は去就の不明なルーニーが現在占めているポジション。なので、チアゴはチームにとって素晴らしいプラスとなるだろう。しかし、ユナイテッドの中盤の機動力の欠如の解決にはならない。



チアゴ・アルカンタラのプレー






ソースhttp://thinkfootball.co.uk/archives/10497


この記事のコメント


■スコールズは長い間、キャリックのパートナーだったっけ?スコールズはチアゴより動き回っていた選手?記者が何を見てたとしても、チアゴは完璧なサインだ。




  ⇒その時は、キャリックかスコールズの隣で動き回れるパートナーがユナイテッドに必要だった気がする。チアゴ獲得は良いけど、チームの一番の懸念は解決されない。
(コメントが少なかったです)
 


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